時計の寿命が縮む!?ウォッチワインダーを使用するデメリットについて

今回は、機械式時計のゼンマイを自動的に巻き上げてくれる、ウォッチワインダーについて、とりあげてみたいと思います。

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機械式時計のゼンマイは、通常2日間程度しか持続しないため、何本もロレックスやオメガ等の高級時計を所有している人は、ウォッチワインダーが欲しくなって来ますよね!

また、プライベートで腕時計を着けない人も、金曜日に腕時計を外したら、月曜日の朝には時計が止まっていて、月曜の朝にイライラしながら、カレンダーや時刻合わせをする、、なんて事も良くあることだと思います。

そこで、ゼンマイを自動で巻き上げてくれるウォッチワインダーを利用すれば、そんな利用したい時に時計が止まっていることもなくなるわけです(^^)

ウォッチワインダーはもともと、時計店がオーバーホール後に動作テストをするための機械でした。ベルジョン(BERGEON)製のワインダー(10万円!)などは、時計店で見かけたことがある人はいるんじゃないでしょうか。

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それが今ではすっかり一般的になったウォッチワインダーですが、使用上のデメリットもありますので注意が必要です!

ウォッチワインダーのデメリットについて

ウォッチワインダーを使用することの欠点は次の3点になります。

  1. ワインダーの故障率が高い
  2. 安いワインダーは時計を帯磁させる可能性がある
  3. オーバーホール期間や、最悪、時計のOH期間や寿命を縮める可能性も!

それでは順に見て行きましょう!

1. ワインダーの故障率の高さについて

一般的にウォッチワインダーの故障率はかなり高いです。長時間作動するモーターや、複雑な可動部が原因で、壊れやすい機械と言えます。しかもソニータイマーの様に、なぜか保証期間後すぐに故障するといった悲劇も散見します(^_^;)

ワインダー故障コメント

精神安定上、時計のオーバーホールと同じように数年ごとに取り替えるつもりで利用する方が良いでしょうね(^_^;)

2.時計を帯磁させる可能性がある!

安いワインダーを購入すると、時計を帯磁させてしまうような粗悪な製品があるため、注意が必要です。特に、モーター部分と時計設置部分とがどれだけ離れているかがカギになってきます。その意味で、上記画像のベルジョン製ワインダーなどは、モーターと時計設置部分がかなり離れているので、高いけど素晴らしいと言えます。

もちろん、コンパスの針が狂ったからと言って、使用して時計がすぐに帯磁するわけではありません。今の時計のほとんどは耐磁機能を備えていますし、携帯電話の使用やテレビの上に時計を置いたりなどして、ほとんどの人が、多かれ少なかれ時計を帯磁させています。

度胸があるなら、ヨドバシカメラなどに実機を見に行って、時計設置部分に方位磁石を近づけてみて針が狂わないか、確認してみると面白いですよ。

多かれ少なかれ方位磁石が狂うのに驚くと思います。ワインダーのモーターに永久磁石がありますので、それに反応するわけですね(^_^;)

3.オーバーホール期間や、最悪、時計のOH期間や寿命を縮める可能性も!

そして、ワインダーを利用する1番のデメリットが、時計のオーバーホール期間や寿命が縮む可能性です。

機械式時計は油の劣化により、3年〜5年に1度オーバーホールが必要になって来ます。

ロレックスなど高級時計のオーバーホールの必要性と時期について

オーバーホールが必要な時期になって来ますと、油切れにより、時計のパーツが徐々に摩耗するようになって来ます。

たとえば、若い人の関節は、時計の潤滑油にあたる軟骨で守られているのが、加齢していくにつれ、クッション材である軟骨が減っていき、関節痛に悩むお年寄り状態になります。

必要な時期が来てもオーバーホールがされていない時計は、その様な状態にムーブメントがなっているわけです。

そんな、機械内部のオイルが劣化した時計にワインダーを使うことは、関節痛のお年寄りを足腰が弱るからと無理やり歩かせる様な事というわけですね(^_^;)

特にワインダーを使っていたオメガやロレックスに多いのが、、、

  • ローター芯の摩耗
  • ローター芯が摩耗したためローターにガタがきて、機械本体とローターが接触して擦り傷が内部についた例
  • 摩耗によって発生した鉄粉が、時計内部のオイルと結びつき、保護すべき部位を摩耗する研磨剤になってしまう例

などです。

ローター芯自体や一部の歯車は消耗品みたいなものなので、ロレックスやオメガなどのメーカー修理でも交換しますが、地板などの基幹パーツの摩耗は、精度も調整しにくくなりますし、時計の寿命を縮める原因となって来ます。

それに、ワインダーを利用して毎日時計を動かしていたなら、3〜4年ごとのオーバーホールは必須になってきます。

あまり使わない時計なら4~5年ごとのオーバーホールでも可能ですので、ワインダーを毎日使うことで1年ぐらいオーバーホール期間が短くなる計算です。

ロレックスやオメガのオーバーホール費用が3万円〜5万円かかることを考えれば、年間5,000円ぐらい違ってくる計算になります。

例)5年毎に5万円⇒10年で10万円≒1年で1万円 VS 3年毎に5万円⇒9年で15万円≒1年で約1万5千円

クロノグラフなどは、オーバーホール費用も高くなるので、年間1万円ぐらい差が出てきます。

余談ですが、ロレックスのデイトナなどはワインダーで毎日動かしてたら3〜5年後のオーバーホールで10万円を超えてくる可能性があります。
(日本ロレックスのデイトナ基本オーバーホール代は約6万円からで、平均8万円程度)
私にはとてもデイトナにワインダーは使えません(^_^;)

以上説明した様な欠点がウォッチワインダーにありますので、時計の寿命や金銭面を第一に考えるなら、ワインダーを使わないほうがベターと言えます。

時計を動かし続けた方が機械に良い、という説について

今では考えられませんが、今から50年以上前の時計は、時計の防水性はゼロで、機械に用いる油も今ほど品質が良くなかった時代でした。

当時の裏蓋未開封のデットストック時計などを入手すると、よく機械のオイルが固まっていたりしますが、昔の時計は数ヶ月も時計を放置すると、油粘りのために機械が止まってしまう事がありました。

そのため、戦後しばらくは1年〜2年に1回は、時計の機械チェックも兼ねて、近所の時計店に自分の時計を点検に出すのが普通だったんです。たまに時計は機械ものだから動かし続けたほうが良い、という話を聞きますが、時計油が良くなかった時代の話が未だに語り継がれているということなんでしょうね

現在は、スイスのメービスのみならず、日本のシチズンなどが時計用オイルを発売したりと、オイルの性能は格段に進化していますので、数ヶ月放置しても時計の油が固まってしまうことはほぼ無くなりました。
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そのため、せいぜい1ヶ月に一回時計を動かしてあげる程度で機械の状態を維持できますので、時計の機械保護のためにワインダーを使うメリットはないと言えます。

おわりに

今回、ウォッチワインダーのデメリットをとりあげましたが、時計は使ってなんぼのものですので、ワインダーの使用自体を否定するものではありません。実際にワインダー使うと、便利ですからね(^_^

その分時計の機械に負荷がかかってきますので、しっかり時計をいたわってあげて下さい。ご参考になれば幸いです!

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