フランス料理などでたまに聞くジビエって

何だか知っていますか?

フレンチの伝統的なジビエ料理
フレンチの伝統的なジビエ料理

 

ジビエとはフランス料理の言葉でgibierと書きます。

狩猟により、捕獲された野生の鳥・獣のお肉のことです。

また、それを使った料理のことを指す場合もあります。

 

ヨーロッパの人は狩猟民族ですので、

ジビエを使った料理は、古くから発展してきた食文化です。

特にフランスではジビエは古くから、高貴な食材として

愛され続けてきました。

 

ただ、このジビエは通年食べられるわけではありません。

国や地域により違いはありますが、

猟が解禁され9月中旬から2月ぐらいまでしか食べる事はできません。

そのため毎年10月以降はジビエを食べに、

フランスの星つきレストラン世界中からグルメが集まります。

 

ジビエの種類は?

ジビエの種類は、シカ・イノシシ・野兎・カモなどや、

日本では天然記念物に指定されている雷鳥を使った

料理もあるというから驚きです。

 

中でもベカス(ヤマシギ)は美食家なら一生に一度は食べて

みたいと言われるジビエ料理の王様なんだとか。

こんな鳥だそうです。

べガス(やましぎ)はフレンチの伝統的なジビエ料理に使われます

 

ただ最近はフランス人が美味しい鳥を取りすぎて、

フランス国内では、ジビエとして人気のある鳥は減少気味・・・

雷鳥やべガスは、イギリスからの輸入に頼っているようです。

 

ジビエの味は?

肝心なジビエの味ですが、家畜には無い強い味と香りがあります。 

風味が苦手な方もいるので、始めはくせの少ない鹿ハト

あるいは日本人にとって食べ慣れたカモ、

それと豚に比較的近い味のイノシシが、食べやすいと言われています。

 

日本でのジビエ

日本でも昔から猟は行われて来ましたので、

獣肉も当たり前に食されて来ました。

明治時代より前は、建前上は肉食は望ましくないと

されてきましたが、『山くじら』(イノシシ肉)の店が

歌川広重の浮世絵に、描かれているくらい肉食は

特に庶民には一般的でした。

(東京銀座付近の風景です)

日本の伝統的なジビエ、山くじら(しし鍋)を描いた歌川広重の浮世絵

 

昭和になってから、家畜の肉が出回るにつれ、

野生の獣肉を食べることは少なくなりました。

しかし、今ではフランス料理を食べる事が日本でも一般的になり、

希少な食材であるジビエを食べることが、ステータスになっています。

 

また、最近はシカの駆除で捨てられてしまう肉を使った町おこしなどで

メディアに取り上げられることも増えてきました。

ただ、ジビエとして美味しく食べるには、

猟のやり方、仕留めた後の処理大変なために、

まだまだ国内産のジビエは流通量が少ないようです。

 

東京でジビエを使った著名なレストランは?

東京六本木にあるフレンチレストラン ラ シャッス は、

シェフがハンティングしたジビエを調理してくれます。

ジビエ好きな人で知らない人はいないくらい、超有名なお店です。

 

また中目黒のビストロ ラ・ブーシェリー・デュ・ブッパ 

冬場はなかなか予約の取れない定番のお店です。

 

フレンチでは無くちょっと変わった所では、六本木にある またぎ

お値段ははりますが、猟師料理が都会で食べられるとあって、

ファンが多いお店です。特にイノシシ鍋は絶品です!!

 

最後は、両国にある  山くじら すき焼 ももんじや

なんとこちらは、創業が江戸時代で現在は9代目なんだとか!

江戸時代から続く、山くじら料理(しし鍋)が食べられるとあって、

冬場の12月~1月はお相撲さんが良く食べに来ています。

 

秋冬の味覚として楽しみなジビエ。

懐が寒い中、1年に1回は食べたいところです・・・